こんにちは。
自分軸カウンセラー よしみです。
今、心に痛みや不安を感じているあなたへ・・・
子どもの頃のあなたを覚えていますか?
実は、自分では意識していなくても、子どもの頃に味わった感情や経験が、良くも悪くも、現在の心の状態に影響を及ぼしていたり、目の前の現状やこれからの人生にまで大きく影響を与えています。
もし、現状が思うように上手くいっていなかったり、同じようなネガティブを繰り返していたり、いつまでも過去の傷を引きずっているのなら、心の奥深くに傷ついたまま放置されていて、それが上手く行かない種「インナーチャイルド」として存在しているからかもしれません。
この記事を通じて、もう忘れてしまっているだろう、心が傷ついたまさにその瞬間の子どもの頃の自分と繋がり、心の痛みやトラウマを癒す手助けとなる方法を一緒に学びましょう。
Contents
インナーチャイルドとは?その重要性を理解する
私たちの心の奥深くには、過去の自分が今も生き続けています。
それは「インナーチャイルド」として知られ、私たちの行動や感情に大きな影響を与えています。
どんな影響を与えているのかを深く知ることは、私たちの今後の心の平和や成長、素敵な未来を築くために、とても重要なことです。
この章では、インナーチャイルドが何であるか、その本質や重要性について理解を深めていきましょう。
インナーチャイルドとは?
インナーチャイルドとは、幼少期に抑圧してしまった感情が、大人になっても解消されず、心の中に傷ついたまま残っている子どもの頃の自分のことを指します。
この心の傷「インナーチャイルド」は、大人になってからも無意識に繰り返し現れ、その度に傷が強化され、潜在意識に「当たり前の思い込み」「感情癖」「セルフイメージ」として刷り込まれていきます。
インナーチャイルドは、人生の様々な場面で無意識に発動するため、幸せな人生の妨げとなってしまいます。
過去の経験や感情が現在の自分にどのように影響しているか、それを知るための鍵となるのがこのインナーチャイルドです。
トラウマとインナーチャイルドの関連性
多くの場合、インナーチャイルドは過去に経験した出来事や感情、特に幼少期に受けた心の痛みによって、大人になってからもずっと傷ついたままの状態で残っています。
例えば、子どもの頃に親や友達からの拒絶を経験した場合、そのときの傷ついた感情や記憶はインナーチャイルドとして心の中に残ります。
そのインナーチャイルドは、大人になってからも、新しい人間関係や環境で似たような場面に出会った時に、不意に蘇ってきて、過剰な反応をし、感情が乱されたり、その場を避ける行動をとってしまうことがあります。
これは、インナーチャイルドが現在の行動や感情に影響を及ぼしているということです。
多くの人が「なぜこんな風に感じるのか?」と自分の感情や行動に戸惑うことがありますが、それは多くの場合、ずっと遡って幼い頃に傷ついた自分「インナーチャイルド」が影響を受けて反応しているからです。
このように、無意識に日常の中で感じる不安や恐れ、怒りなどのネガティブな感情は、実は単に過去の出来事やトラウマに由来するのでなく、元々幼い頃に知らず知らずのうちに傷ついたままになっているインナーチャイルドによるものが多いです。
そのため、インナーチャイルドを理解し、インナーチャイルドを癒すということは、トラウマや過去の傷をも癒すことになり、現在の生活や人間関係をより良くするために非常に重要な手段となります。
インナーチャイルドが日常や人生にもたらす影響
また、インナーチャイルドは、今現在の日常的な感情の使い方や思考にも影響を与えています。
例えば、同じ出来事を目の当たりにしても、他の人は平気なのに、自分だけが過度な反応をしてしまったり、理由がわからない不安や怒り、自己否定など、ダメだと思っても繰り返し同じような感情や思考を使ってしまうことがあります。
そして、状況は異なっても、同じような思い通りにならない結果や問題を生んでしまう事があります。
これらの反応や現象も、インナーチャイルドが無意識に繰り返し発動することで、さらに思考癖や感情癖が強化されてしまっているからです。
このように、インナーチャイルドが癒されないまま存在することで、日常や人生にも大きく影響を与えていることになります。
トラウマの原因となるインナーチャイルド
ここまでのお話しで、トラウマや人が感じる心の痛みや不安、恐れなどの感情の背後には、大人になった今も影響を及ぼす「インナーチャイルド」の存在に因るものだとご理解いただけたと思います。
なので、自分がトラウマや過去の傷だと感じていることは、自分の記憶にある出来事によって突然生じたものではありません。
もっとそれ以前の、さらに過去の忘れてしまっている経験や環境、特に幼少期に形成された「インナーチャイルド」に起因する場合がほとんどなのです。
なので、トラウマの解消や過去の傷を癒すには、そのインナーチャイルドを抱えてしまった大元の原因を知ることで、本当の癒しの第一歩を踏み出すことができます。
ここでは、トラウマや過去の傷を負ってしまう本当の原因となるインナーチャイルドをいくつか挙げてみたいと思います。
原因1) 幼少期の出来事と感情によるインナーチャイルド
まず、トラウマや過去の傷の本当の原因となる1つ目に、幼少期の出来事と感情によるインナーチャイルドが挙げられます。
子どもの頃、人は感情をとても狭い範囲で直接的に、そして強烈に体験します。
喜びも、悲しみも、怒りも、すべてが純粋で大きな感情として自分の中に刻まれていきます。
まるで、それが世界の全てで、疑う余地のない真実でもあるかのように感じてしまいます。
「大人の言うことは正しい」「大人の言うことには従わなくてはならない」「叱られたことはやっちゃいけない」と思い込んでいますからね^^
それゆえに、子どもは、「それは違う!」「本当はこうして欲しい」という意志や感情を大人には上手く伝えられなかったり、理解されず、幼い自分としては、感情を抑え込むことによって自分を守ろうとします。
自分が感情を抑え込んだことによって、あるいは、大人の言う通りに従うことで、「叱られずに済んだ」「自分を守り切れた」という経験は、一種の成功体験となるわけです。
そして、そうやって自分を抑えること、言われた通りに従うことは、自分にとっては、正しい感情の使い方なのだと潜在意識に刷り込んでしまうわけです。
でも、本当は心は傷ついたまま、我慢したままなので、それがインナーチャイルドとして心に残ってしまう。
例えば、親の期待に応えられなかった失望、友人との喧嘩や孤立、教師からの厳しい叱責など、当時はほんの些細な、もう記憶にもないような体験が、実はインナーチャイルドとして、すでに大人になった自分に、いまだに影響を与えていることも少なくありません。
あなたにも、幼い頃の心の傷が、「ハッ」と湧き上がってきませんか?
親や周囲の影響によるインナーチャイルド
次に原因の2つ目に、親や周囲の影響によるインナーチャイルドが挙げられます。
私たちの心を形成する大きな要因の一つは、親や育ててくれた大人たちの影響です。
彼らの愛情の示し方、叱り方、期待値、すべてがインナーチャイルドの形成に関わります。
親が過度なプレッシャーや無理な期待を持っていた場合、それは子ども心に「自分は期待に応えなければならない」というプレッシャーとして刻まれ、大人になってもそのプレッシャーから解放されることなく生きてしまうことがあります。
あるいは、親の機嫌によって理不尽に叱られることが当たり前に育った子どもの心には、「どうせ自分は何をやっても上手くいかない」「自分は愛を望んではいけないのだ」「自分は大切にされないのだ」というインナーチャイルドが刻まれ、大人になってからも、仕事が上手くいかない、恋愛が上手くいかない、健康を害するなど様々な障壁に悩まされる人生になってしまいます。
あなたにも、当てはまる親や周囲の環境によるインナーチャイルドがあるかもしれませんよ。
社会や文化的背景によるインナーチャイルド
3つ目のトラウマの原因として挙げられるのは、社会や文化的背景によるインナーチャイルドです。
私たちの育った環境や文化、教育も、インナーチャイルドによるトラウマの原因となることがあります。
例えば、感情を抑えて周りに合わせ、我慢すべきという文化の中で育った人は、自分の感情を素直に表現することに罪悪感を感じることがあります。
自分の思いや考えを素直に表わすことは、自分勝手な言動だと思い込みを持ちます。
また、特定の社会的価値観や常識に縛られて自由に生きることがワガママだという思い込みも、大人になってからその縛りに苦しむことになります。
なので、大人になって自分らしい生き方が分からず悩む場合も、このインナーチャイルドが原因であることが多いです。
インナーチャイルドを癒すために・・・
この様に、トラウマや過去の傷を抱えてしまうには、往々にしてインナーチャイルドによるものが多いということがお分かりいただけたと思います。
では、トラウマや過去の傷を癒す、第一歩としてインナーチャイルドを癒すことから始めるわけですが、その前に、こちらの記事をぜひ参考にしていただけたらと思います。
それは、インナーチャイルドの種類についてです。
インナーチャイルドには、ざっくりと分けて13種類ものインナーチャイルドが存在します。十人十色のように、その人その人の抱えているインナーチャイルドは異なります。
人によっては、2つ3つとインナーチャイルドを抱えている場合もあります。
あるいは、同じインナーチャイルドでも、傷つき方や根深さの大小が異なっていたりもします。
なので、だれもが同じ方法でインナーチャイルドを癒すのではなく、AさんにはAさんに効果のあるインナーチャイルドの癒し方、BさんにはBさんに効くインナーチャイルドの癒し方があります。
だからこそ、ざっくりとしたインナーチャイルドの癒し方ではなく、こちらの記事を参考に、自分に当てはまるインナーチャイルドを特定し、ピンポイントでインナーチャイルドを癒していくことをおススメいたします。
簡単に実践できるインナーチャイルドの癒し方
では、ここからは、簡単に実践できるインナーチャイルドの癒し方をいくつかあげてみたいと思います。
心の奥深くに眠るインナーチャイルドと向き合うことは、自分自身の過去の痛みやトラウマを癒す鍵となります。
過去の出来事は変えることができませんが、今の自分がそれにどう向き合い、どう感じるかは変えることができます。
以下で、誰にでも簡単に実践できるインナーチャイルドの癒し方をご紹介します。
深呼吸や瞑想を用いた癒し方
まず、1つ目のインナーチャイルドの癒し方は、深呼吸や瞑想を用いた方法です。
深呼吸
日常の喧騒から離れ、数分間だけ自分自身と向き合う時間を持つことは非常に良い効果をもたらします。
深呼吸をすることで、心と体をリラックスさせ、明らかになったインナーチャイルド(心が傷ついた瞬間の幼い頃の自分)とのコミュニケーションに集中します。
お腹を膨らませながらゆっくりと息を吸い、ゆっくりと息を吐き出すことで、心の中の緊張や不安が和らぎます。
瞑想
瞑想は、心の中に平和な空間を作る効果があります。
特に、インナーチャイルド瞑想は、幼い頃の自分と直接対話するための方法として知られています。
安全な場所を想像し、そこに現れた幼い頃の自分と会話をすることで、どんな事に傷つき、本当はどうして欲しかったのか?その頃の自分の本音や望みを受け入れ、そして今の自分が癒す。
決してお説教じみたことを言う必要ありません。
ただただ、本音や望みを受け入れ、満足できるまで、瞑想の世界で傷ついた自分を癒し満たしてあげましょう。
日記やアートセラピーを用いて自己表現をする癒し方
2つ目の癒し方は、日記やアートセラピーを用いた方法です。
日記
感情や思いを言葉にすることは、それを整理し、理解する第一歩です。日記を書くことで、自分の中の感情や考えを形にすることができ、インナーチャイルドの声に耳を傾けることができます。特に、自分の子供の頃の記憶や体験を書き留めることは、その時の自分の感じたことや思ったことに気付くきっかけとなるでしょう。でも、絶対に気を付けてほしいのは、インナーチャイルドにダメ出しをしたり、無理に矯正しようとしないことです。
ただありのままを綴り、本音に気付く。傷ついた事実、記憶を見つける。これだけでいいんです。
アートセラピー
絵や音楽、ダンスなどのアート活動を通じて、感情を表現する方法です。
言葉にできない感情やトラウマも、アートを通じて表現し、理解することができます。
自分の中のインナーチャイルドの感情や願望をアートに表現することで、その感情や願望を受け入れ、癒すサポートをすることができます。
上手い絵である必要はありません。
形にならない、ただ自分の気持ちを表わす色だけを塗りつぶす事でもいいですし、自分の気分がスッキリ、満足いくまで、慌てずゆったりと手が動くままに任せましょう。
インナーチャイルドとの対話による癒し方:エンプティチェア
3つ目の癒し方は、エンプティチェアという、インナーチャイルドとの対話による方法です。
この方法は、ゲシュタルトセラピーにおけるテクニックの一つで、特に未解決の問題や対人関係の課題に取り組む際に有効とされています。
このテクニックは、直接対話が難しい相手や、亡くなった人、インナーチャイルドとの対話を模倣することで、感情をより深く認識でき、解放を促します。
以下、エンプティチェアの基本的な手順を紹介します
- 安全な場所の確保: 心地よく、外部の妨げや過度な刺激がない場所で実施しましょう。
- 空の椅子の配置: 自分の前に2脚の椅子を向き合わせて配置します。この2脚の椅子は今の自分とインナーチャイルド(幼い頃の自分)用です。
- 対話の開始: まずは、インナーチャイルド側の椅子に座り、今の自分に対して(空の椅子に向かって)話し始めます。
話す内容は、親への未消化の感情、過去の出来事への思い、本当は分かってほしかったこと、何でも構いません。
「こんなことを言ってはダメだ」と自制しないように!
頭に浮かんだことは、そのまま言葉にするようにしましょう。
特に感情や思考なく、勝手に口をついて出た言葉もオッケーです。 - 役割の入れ替え: 次は、もう1つの椅子に座り、傷ついた幼い自分が吐き出した思いに対して、今の自分が答えてあげられることを、口が動くままに任せて、言葉にしましょう。
決して立派な言葉である必要もありませんし、ただ共感するだけでもいいです。 - 対話を繰り返す: 自分の気が済むまで、インナーチャイルド側の椅子に座り替え、再びまだ言い足りない事や想いを語ってもいいですし、そしてまた、今の自分の椅子に座り替え、その思いに答えてあげてもいいです。
自分でもこれまで意識していなかったような言葉が不意に出てきて驚くこともあると思います。
飾らず、常識的であろうとせず、素直な本音を言葉にしましょう。
そして、癒す側の今の自分は、とことん優しく傷ついているインナーチャイルドを抱きしめ癒してあげましょう。
このテクニックは、プロのカウンセラーやセラピストの適切なガイダンスとサポートの下で行われることが推奨されます。
安全な環境と十分な時間を確保し感情や反応に注意深く寄り添ってもらい、出てきた言葉を書き留めてもらうのも良いでしょう。
そこに、「ハッ」と癒される気付きや言葉があるはずです。
インナーチャイルドを癒す過程での注意点とサポート
最後に、インナーチャイルドとの対話や癒しの過程は、深い自己理解と成長のための大切なステップです。
しかし、時に複雑で難しいものとなることがあります。
なので、念のために、ここでは、その過程での注意点や、更なるサポートについて説明しておきます。
急激な変化に対する心構え
- 感情の波:インナーチャイルドとの対話を始めると、抑えていた感情や記憶が次々と表面化することがあります。
これは自己発見の過程であり、時に急激な喜びや悲しみ、怒りなどの感情が湧き上がることがあります。
そのような感情の波が来たときは、その感情をそのまま受け入れ、流すことの大切さを理解しましょう。 - 自分を責めない:過去の出来事や自分の感情に対して、自分を責めることはありません。
どんな感情や思いも、それはあなたの大切な一部です。
自分を受け入れ、優しく労わりながら、癒しの過程を進めていきましょう。
プロのカウンセラーやセラピストの協力
専門家のサポート:インナーチャイルドとの向き合い方や対話の中で、深いトラウマや困難な問題に直面することがあります。
そんなときは、プロのカウンセラーやセラピストの協力を積極的に求めることをおすすめします。
彼らは、あなたの経験や感情を理解し、適切なサポートやアドバイスを提供してくれます。
継続的な自己ケアと注意点
- 日常のケア:インナーチャイルドの癒し方や何をどう癒してやれば良いのかが分かれば、インナーチャイルドが発動していると感じる度に、慌てず焦らず繰り返し癒してあげましょう。
たった1回の癒しで完了しないインナーチャイルドも、もちろんあります。
インナーチャイルドを本当に癒せるのは、本当の自分を理解してあげられる自分しかありません。
最初は、癒し切れなくても、根気よく、インナーチャイルドに寄り添ってあげましょう。 - 注意点:数多くのインナーチャイルドに関するカウンセリングをしていると、なにもかも全てをすぐインナーチャイルドの原因に結び付け、「まだ私には癒しが足りない」「もっと癒す必要のあるインナーチャイルドがあるはずだ」と、半ば自虐的に自分の欠点探しになってしまわれる方がいます。
これでは本末転倒です。
感情の安定や人間関係の向上、日常生活の向上には、インナーチャイルドを癒すばかりが方法ではありません。
柔軟に、他のアプローチも上手く活用しながら、自分が心地良く過ごせる実践の引き出しを増やしていって下さいね。
まとめ
今回は、トラウマや過去の傷を癒すための方法として、まずは、トラウマや過去の傷を抱えてしまう大元の原因となるインナーチャイルドとの関係について詳しく解説をし、具体的なインナーチャイルドの癒し方をいくつかご紹介しました。
人は、生きている以上、嬉しいこともあれば、傷つくこともあります。
でも、傷や痛みを感じるのは、まさに生きている証です。
それを恥じる必要も責める必要もありません。
インナーチャイルドも、トラウマも過去の心の傷も、体の怪我と同じように、癒すことが大事です。
放置や無視はいけません。
インナーチャイルドを癒すことで、どんどん問題が解消され、穏やかで豊かな自分や日常に変化していくことを楽しみましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます💖